米Napsterが,米ClearCommerceから取引処理/不正防止ソフトウエア「ClearCommerce Engine」のライセンス供給を受けた。Napster社が米国時間1月10日に明らかにしたもの。これによりNapster社は,2002年第1四半期に開始予定の会員制サービスで,安全かつ簡単な支払い処理を実現できるという。
ClearCommerce社社長兼CEOのRobert J. Lynch氏は,「ClearCommerce Engineを使うことで,消費者はメンバー登録を容易に更新できるようになる。Napster社は,取引前にサービス・ビューロに支払いする場合と比較し,大幅なコスト削減が可能」と説明する。
ClearCommerce社のソフトウエアは複数の通貨に対応している。そのためNapster社は,「取引を国内から海外に拡大することができる」(Napster社)。
またNapster社は同日,会員制サービスで使用する著作権管理コンポーネントが完成したことを明らかにした。英Counterpoint Systemsの技術を利用している。Napster社のサービスで共有する楽曲を記録し,ロイヤリティの算定と著作権所有者への支払いを行うもの。
Counterpoint社とNapster社は共同で,Napster社の著作権管理システムのカスタム化作業を2001年3月から行っていた。「Counterpoint社の技術により,Napster社のサービスで共有する楽曲の著作権所有者に対し,きちんとした支払いを保証できるようになる」(Napster社CEOのKonrad Hilbers氏)。
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