仏伊合弁のSTMicroelectronicsがスイスのジュネーブで現地時間12月20日に，2Mビットのシリアル・フラッシュ・メモリー・チップ「M25P20」を発表した。
プリンタ，ハード・ディスク装置，グラフィックス・カード，アドオン・カードなどのコンピュータ向け製品や，デジタル・セットトップ・ボックス，家庭用電化製品，組み込みWWWサーバー，デジタル・スチル・カメラといった民生電子機器に向ける。車載装置や通信機器，工業および医療用機器も視野に入れる。
M25P20は2.7V～3.6Vの単一電源で動作する。データとプログラムを保存でき，従来より速い読み出し，プログラム，削除が可能。逐次およびランダム読み出し動作，ページ・モード・プログラミング，セクターおよびバルク消去モードといった機能のほか，最大25MHzのSPI対応シリアル・バスを備える。
M25P20は4つのセクターで構成され，各セクタは256ページのメモリーを格納する。ページ・プログラム命令が一度に書き込む容量は1～256バイト。バルク消去命令を利用すればメモリー全体を同時に消去できる。
その他の主な特徴は以下の通り。
・2.7V電圧時の全メモリ読み出し動作性能は84μs
・256バイトのページ・プログラミングの平均実行性能は2μs
・64Kバイトのセクター消去と256Kバイト消去の実行性能はそれぞれ平均2sと4s
・耐久温度範囲は-40度～85度
・1μAの電流で稼動するディープ・パワーダウン・モード
M25P20は150ミリ幅のSO8パッケージで供給する。すでに出荷を開始している。また，STMicroelectronics社は2002年第1四半期中に4Mビット以上の製品を発表する予定だという。
◎関連記事
■STマイクロ，USB対応フラッシュ・カード・ライター向けの開発キットを発表
■仏伊合弁STMicroelectronicsと仏Gemplusが，ISO15408準拠のスマート・カード・ソリューションを発表
■「2005年のメモリ・カード市場は現在の1.6倍に」，米In-Statの調査
■2000年における世界のスマート・カード出荷枚数は前年比45％増
■フラッシュ・カード世界市場は年率50％成長，2004年には53億ドル規模
■変わるストレージ市場，家電など新分野向け比率が2006年には20％
■HDDに迫る半導体ディスク，2006年に53億ドル市場に
[発表資料へ]
