米Gartner GroupのDataquestは英国時間5月14日に,2000年の世界半導体カード(メモリ・カードやスマート・カードなど)市場に関する調査結果を発表した。それによると,2000年の全世界におけるチップ・カード出荷枚数は前年比12%増の18億枚に達したという。

 スマート・カードの出荷枚数が大幅な伸びをみせ,前年比45%増の6億2800万枚。メモリ・カードは11億枚で前年比0.4%減となった。

 「スマート・カードの出荷枚数の増加は,2000年第4四半期にモバイル通信事業者のSIMカードに対する需要が高まったことが要因となった」(Dataquest社Semiconductorグループ担当アナリストのAndrew Phillips氏)。

 ベンダー別でみると,仏Gemplusと米Schlumbergerが引き続き市場をリードしており,両社を合わせた2000年の出荷枚数は全体の66.7%を占めた。両社ともスマート・カードとメモリ・カードの出荷枚数が前年と比べて増加した。

 Gemplus社は2000年にODS社を買収しており,これがシェア拡大につながった。またSchlumberger社は今年2月に仏Bull CP8買収を発表しており,2001年のシェアは確実に拡大する勢いだ。

■2000年の世界ベンダ別チップ・カード出荷数(単位:百万枚)

  スマート・カード
出荷枚数
メモリ・カード
出荷枚数
チップ・カード全体の
市場シェア(%)
Gemplus(ODS含む) 185 438 35
Schlumberger(Solaic含む) 152 405 32
Giesecke & Devrient(RDN含む) 76 112 11
Oberthur 85 28 6
Orga 53 31 5
その他 77 126 11
合計 628 1,140 100

出典:Dataquest社

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