米AMDが米国時間11月15日に,デスクトップ・パソコンに向けた動作周波数1.2GHzの「Duron」プロセサを発表した。DDRメモリーと組み合わせた構成が可能で,「デジタル写真,オーディオ,インターネットの利用において,最高レベルの性能を提供する」(AMD社)という。
「今回発表した1.2GHz版のDuronは,低コストなDDRメモリーと組み合わせたシステムの構成が可能。コスト的には,競合するレベルにあるSDRAMと組み合わせたシステムと同等もしくはより安価である」(AMD社Computation Products Group部門マーケティング担当副社長のEd Ellett氏)。
AMD社によると,3Dゲームを使ったベンチマーク・テストで1.2GHz版のDuronとDDRメモリを組み合わせたシステムと,米Intel社の動作周波数1.2GHzの「Celeron」プロセサとSDRAMメモリーを組み合わせたシステムを比較したところ,Duronプロセサの方が性能面で優れていたという。また,Intel社の動作周波数1.4GHzの「Pentium 4」とSDRAMメモリーを組み合わせたシステムと比較した場合,「オフィス向けアプリケーションとデジタル・メディア処理においてDuronプロセサの方が最大13%高速だった」(AMD社)。
DuronはAthlonのCPUコアをベースにする。合計192Kバイトのキャッシュをオンチップに集積する。FSB(front-side bus)は200MHz。3DNow! Professionalのほか,ハードウエア・データ・プリフェッチ機能を組み込む。0.18μmルールの半導体技術を使い,テキサス州オースティンのFab 25で製造する。パッケージは「Socket A」。
1.2GHz版Duronの1000個ロット時の価格は103ドル。価格に関する詳細な情報は,AMD社のWWWサイトに掲載している。AMD社によれば,同プロセサを搭載したシステムは2001年末までに発売される予定だという。
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