調査会社の英ARC Groupが英国時間9月14日に,「無線対応の自動販売機の割合は,2001年の4%から2006年には38%へと急増する。自販機ソリューション・プロバイダにとってビジネス・チャンスとなる」との予測分析を発表した。

 無線ネットワーク事業者のARPU(1ユーザー当たりの平均収入)は落ち込みを見せていたが,無線対応自動販売機の普及に伴い販売データ・トラフィックが増加し,無線関係だけで30億ドルを売り上げる見通しだ。またセルラー用モジュールの年間出荷台数も,2001年の100万台強から,2006年には800万台へと増加する。

 無線対応自動販売機の魅力は,遠隔検量システムとキャッシュレス購入の2点にある。後者に関して販売機オペレータは,釣り銭不足,売上金の盗難,コイン詰まりによる故障,偽造貨幣,新通貨導入時における販売機のアップグレードなどの問題から解放される。ARC社は携帯電話機の利用が,クレジット・カード,デビット・カード,スマート・カードなどの支払い方法を抜いて,キャッシュレス決済の主流となり,無線対応自動販売機の普及において重要な役割を果たすとみる。

 また遠隔検量システムは,各販売機の在庫および販売情報を正確に把握できるという利点がある。販売データをリアルタイムで収集できるため,効率的な補給作業が可能になり,商品が品切れになる事態を回避できる。

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