米Strategy Analyticsは米国時間1月17日,モバイル・コマース(mコマース)に対する需要が今後5年で飛躍的に増加するとの調査結果を発表した。最近のmコマース市場の成長や,2000年から2006年におけるmコマースの利用者,利用件数,利用金額,ネットワーク事業者の売上げについて調査したもの。

 それによると,加入者識別モジュール(SIM:subscriber identification module)ツール・キット,WAP, デュアルスロットのハンドセットといった技術や,無線機器におけるユーザ・インタフェースの改善などがmコマースの需要を押し上げるという。成長が期待される分野としては,モバイル機器を使ったプリペイド口座への入金,電子チケット発行,自動販売機や駐車場の支払いなどがある。また長期的には,さまざまな商品やサービスを対象とするオンライン・ショッピングや決済が挙げられる。

 同社のアナリストのコメントは以下の通り。

 「2006年には,3億2500万人が2300億ドル規模のmコマース市場を創出することになるだろう。しかし,無線ネットワーク事業者にもたらされるのは,このわずか3%にすぎない」(Strategy Analytics社Global Wireless担当副社長のDavid Kerr氏)。

 「現在,多くの事業者が,mコマース・サービスをテスト中あるいは立ち上げている段階である。事業者にとって重要なのは,効果的なmコマース向けプラットフォームをできるだけ早く既存ユーザーに提供することだ」(同社Wireless Internet Applicationsサービス担当アナリストのNitesh Patel氏)。

◎関連記事
mコマースの世界市場,2003年には76億ドル規模に
米VeriSignがmコマース向けの開発支援プログラムを発表
“mコマース”で米モトローラと米オラクルが提携拡大,統合開発環境を提供
IBMが“mコマース”向けミドルウエアやサーバー,サービスをどっと発表
米Lucentとhotpalm.com,位置情報ベースのmコマース・ソリューションで提携

・電子商取引の技術・市場・産業関連の詳しい情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「電子商取引(EC)」で詳しくお読みいただけます。
・モバイル・インターネットに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「モバイル」で詳しくお読みいただけます。

[発表資料へ]

◎この記事は,海外で発表されたニュース・リリースの抜粋です。あくまで抜粋ですので,詳細な内容などにつきましては,必ず文末にある「発表資料」へのリンクでご確認下さい。