米IDCが米国時間7月10日に,ネットワーク・コンサルティングおよびインテグレーション・サービスの世界市場に関する調査結果を発表した。市場は2000年の182億ドルから2005年には2倍以上の398億ドルに拡大するという。

 「インターネット,IPテレフォニ,VPN,モバイル・ネットワーキング向けインフラの導入によって,企業のあらゆるエンド・ユーザーがアプリケーションや多くの情報へのネットワーク・アクセスを望むようになっている。この傾向は,ネットワーク・プランニング,インストール,プロジェクト管理,情報セキュリティ・サービスといった幅広いサービス・ベンダーにビジネス・チャンスをもたらす」(IDC,Infrastructure Integration and Support Service調査部門プログラム・ディレクタのRichard Dean氏)。

 とりわけ情報セキュリティ・サービス分野が収益をあげるとIDCは予測する。企業はセキュリティ・コンサルティング,ポリシー・プランニング,ファイアウォール導入,検査,セキュリティ管理サービスなどさまざまな職務をアウトソーシングするようになる。

 地域別にみた場合,ネットワーク・コンサルティングおよびインテグレーション・サービスの最大市場は米国で,2000年の支出は109億ドルだった。2005年には231億ドルに急増するとみる。アジア太平洋地域は最も急速に成長し,供給側の売上高は2000年~2005年のあいだに年平均成長率31%で拡大する。ちなみに世界全体の年平均成長率は17%である。

 「現在,市場の先行き不透明感はあるものの,ネットワーク・コンサルティングおよびインテグレーション・サービスは今後4年間にすべての主要地域で成長する」(Dean氏)。

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