米Access Markets International (AMI) Partnersが米国時間10月23日に,中小企業(従業員数1000人未満)のIT支出などに関して調査した結果を発表した。

 それによると,世界の中小企業がInformation technology (IT),インターネット,通信に費やす年間支出額は1兆ドルに近づきつつあるという。「1999年の支出額は8000億ドルだった。2001年には1兆ドル近くになるとみる」(AMI-Partners社CEOのAndy Bose氏)。

 中小企業市場を牽引する地域は米国,フランス,ドイツ,英国,オーストラリア,日本。1999年にはこの6カ国が市場全体における支出額の60%を占め,合計で5000億ドルに達した。とりわけインターネット・ソリューションへの支出が活発で,その金額は400億ドルだった。AMI-Partners社は,この数字が2001年には約2倍の770億ドルに増加するとみる。

 1999年に最も支出が多かった地域は米国で2500億ドル。しかし,広帯域インターネットと無線インターネットの導入は停滞しているという。

 1999年のドイツと日本における広帯域接続の普及率はそれぞれ59%と40%。一方,米国は21%だった。状況を改善しなければ2001年になってもこの差は縮まらないだろうとAMI-Partners社は分析する。また,携帯電話機の普及率が最も高い地域は日本,2位は英国,3位はドイツだった。

 電子商取引からASP (Application Service Providers)を含む米国内のインターネット関連サービスは,広帯域接続の導入を促進しインフラを強化しない限り困難な状況に陥るだろうとAMI-Partners社は警告する。

[発表資料へ]