米Hewlett-Packard(HP)は米国時間6月7日に,ハイエンドのプリンタ「HP Digital Press 6600」を発表するとともに,商業印刷の市場に参入することを表明した。

 「インクジェット/レーザー・プリンタ市場における同社のイメージング/プリンティング事業の地位を基盤にして,商業印刷の市場に進出する」(HP社)

 Digital Press 6600は,大量印刷や高品質の印刷を求める製作現場向けのプリンタである。LEP(liquid electro-photography)技術を採用し,デジタル・オフセット印刷の品質を提供するという。最大6つの原色や特色を使った印刷が可能のほか,運用ソフトにより,印刷ジョブの優先順位付け,割り込み,再開,イントラネットからの印刷ジョブ要求などが可能となっている。

 「プロ並みの印刷品質と,高速印刷や印刷ジョブのパーソナル化機能を提供する」(HP社)

 Digital Press 6600 ベーシック・モデルの価格は20万米ドル。すでに英国とスペインで出荷を始めている。米国では2001年夏の出荷を予定する。

 なおHP社はプレス・リリース中で米CAP Venturesの調査結果を引用して,商業印刷市場の将来性を強調している。それによると,大量印刷の現場におけるカラー・プリンタの小売りベースの市場規模は,2000年の50億ドルから年平均26%の成長率で伸び,2005年には160億ドルを超える規模にまで発展するという。

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