米Apple Computerが米国時間5月21日に,サーバー・ソフト「Mac OS X Server」の販売を始めたことを明らかにした。「Mac OS Xの基本機能をベースに,UNIXの性能とMacintoshの使い易さを組み合わせた」(Apple社)という。
Mac OS X Serverには,WWWサーバー「Apache」,Windowsとファイル共有するためのソフトウエア「Samba」,アプリケーション・サーバー「WebObjects 5」,QuickTimeサーバー・ソフト「QuickTime Streaming Server 3」が含まれる。
メモリ保護,プリエンプティブ・マルチタスキング,対称型マルチプロセシング,メモリ管理機能を備え,最新のネットワークおよびセキュリティ標準規格に対応する。また,システム・サービスの障害を自動的に検出・復旧するフォールト・トレランス・システムを備える。
その他の主な特徴は以下の通り。
・Macintosh,Windows,UNIX,Linuxクライアント・マシンでファイルやプリンタを共有できる。
・HTTPプロトコル向け拡張機能「WebDAV」で,コラボラティブなWWWパブリッシングと遠隔コンテンツ管理が可能。
・SMTP,IMAP,POPプロトコルに対応。スパム・メール対策機能を備える。
・IPフィルタリング・ファイアウォールやDHCP,DNS,Service Location Protocol(SLP)に対応。
・パーソナル化したシステム設定を一元化して管理する「Macintosh Manager」と「NetBoot」機能。
・NetInfoとLDAPに対応。
Mac OS X Serverの価格は,最大10クライアント対応の「10-Client Edition」が499ドル,クライアント数無制限の「Unlimited-Client Edition」は999ドル。10-Client EditionからUnlimited-Client Editionへのアップグレードは499ドル。
また,Apple社はMac OS X Serverを搭載した「Macintosh Server G4」の2モデルを同日発表した。すでに販売を開始している。概要と価格は以下の通り。
・動作周波数533MHzのプロセサを1個搭載。256MバイトのSDRAM,1Mバイトの2次キャッシュ,60Gバイトの内蔵ハード・ディスク装置(Ultra ATA/66),16MバイトのSDRAMを搭載したグラフィックス・カード「ATI RAGE 128 Pro」を装備。Mac OS X Server Unlimited-Client Editionが付属し,価格は2999ドル。
・動作周波数533MHzのプロセサを2個搭載。256MバイトのSDRAM,1Mバイトの2次キャッシュ,60Gバイトの内蔵ハード・ディスク装置(Ultra ATA/66),16MバイトのSDRAMを搭載したグラフィックス・カード「ATI RAGE 128 Pro」を装備。Mac OS X Server Unlimited-Client Editionが付属し,価格は3999ドル。
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