米IDCが米国時間5月16日に,世界の単機能サーバー市場に関して調査する結果発表した。単機能サーバ市場は2000年に166%成長し,売上高は38億ドルだった。

 2005年にはこの数字が314億ドルに急増するという。2000年~2005年の年平均成長率は56%の見込みである。IDCでは単機能サーバーを,マルチファンクション,WWWサーバー,キャッシング,セキュリティ,ストレージ/ファイル,その他の6カテゴリに分類している。

 「単機能サーバーは使い易く導入が簡単で,しかも多数のシステム管理ツールを備えるため,多くのIT人員を揃える必要がない。これだけでも単機能サーバー市場の継続的な成長を期待する立派な理由になる」(IDC,Global Enterprise Server Solutions調査部門マネージャのMark Melenovsky氏)。

 「インターネット・インフラを拡充する必要性から,単機能サーバーを導入するサービス・プロバイダ,伝統的企業,技術ベンダーが増える。拡張性や使い勝手の良さが購入決定に大きな影響を与える」(IDC,Global Enterprise Server Solutions調査部門上級アナリストのJohn Humphreys氏)。

 市場を牽引するのはNAS(network attached storage)/ファイル向け単機能サーバーで,2005年には市場の売上高全体の約55%を占めるようになる。ちなみに出荷台数ベースでみた場合,現在市場の最大シェアを占めているカテゴリはセキュリティ向け単機能サーバーである。

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