米AOL Time Warnerが米国時間4月18日に,2001年第1四半期の決算を発表した。売上高は91億ドルで,前年同期の83億ドルと比べて9%の増収。合併関連の経費6億2000万ドルを含めた純損失は14億ドル(1株当たり損失は31セント)。前年同期は15億ドルの純損失(同34セント)を計上していた。

 一時的な経費を除いたEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は21億ドルで,前年同期の18億ドルから20%増加した。

 売上高の内訳は,会員による収入が39億ドル(前年同期の収入は35億ドル,前年同期比9%増),広告やコマースなどの収入が21億ドル(同19億ドル,同10%増),コンテンツなどの収入が32億ドル(同29億ドル,同8%増)。

 AOL Time Warner社の総会員数は1億3300万人を超え,1年間で約16%増加した。

 「合併後初めてとなる四半期の業績がすべての主要事業と財務で目標に達した。引き続き質の高いエンターテインメントを開発し,我が社の映画,ビデオ,音楽ライブラリを拡充する。またデジタル音楽,インタラクティブTV,広帯域サービスといった事業の基礎作りも進める」(AOL Time Warner社CEOのJerry Levin氏)。

 America Online(AOL)社の業績は,売上高,広告やコマースなどの収入,EBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益),AOL会員の増加で過去最高を記録した。

 売上高は21億ドルで,前年同期の18億ドルから17%の増収。広告やコマースなどの収入は前年同期比37%増の7億2100万ドル。EBITDAは同35%増の6億8400万ドルとなった。

 当期はAOLサービスだけで200万人以上の新規会員を獲得し,会員数は合計2880万人となった。米国におけるAOL会員の平均サービス利用時間は1日当たり70分で,前年同期の64分から増加した。CompuServe 2000サービスは当期に28万6000人の新規会員が加わり,合計会員数は300万人を上まわった。

 Time Warner Cable社の売上高は16億ドルで前年同期から12%増加した。会員による収入は前年同期比12%増の15億ドル。広告やコマースなどの収入は同17%増の1億1700万ドル。EBITDAは同15%増の7億6800万ドルとなった。基本ケーブル・サービスの加入者数は1280万人に達した。

 デジタル・ケーブルおよび高速モデム・サービスの加入者数は合計330万人以上(デジタル・ケーブル・サービスが210万人,高速インターネット・サービス「Road Runner」が120万人)に達し,前年同期と比べて213%増,前期からは24%増加した。ケーブル・サービス加入者による収入は1人当たり48ドル51セントとなり,11%増加した。

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