米Strategis Groupが米国時間3月1日に,第2.5世代(2.5G)および第3世代(3G)ネットワーク・インフラ機器の世界市場に関する調査結果を発表した。次世代技術への世界的な移行により,2.5Gと3Gネットワーク・インフラ機器の売り上げは2003年に第2世代(2G)を上まわるという。

 最も採用される技術はW-CDMAで,特に欧州とアジアでは2Gから3Gへの移行にW-CDMAを選ぶ。通信事業者がW-CDMAを採用する二つの主な理由は,「グローバル・ローミング機能」と「第4世代(4G)への移行が容易」であることをStrategis社は挙げる。

 米国ではCDMAの採用が最も多く今後もその傾向が続くが,まだ3Gネットワーク向け技術の選択を決断していない事業者もある。

■2001~2007年における2Gと2.5G/3G無線インフラの売上高推移(予測値/単位:10億ドル)

  2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
2G 53.2 56.9 56.4 47.8 40.8 35.6 26.2 22.1
2.5G/3G 9.4 36.8 68.3 80.7 77.6 62.8 53.2 46.5

出典:Strategis社

 GSMプラットフォーム(GSM,GPRS,EDGE,W-CDMAを含む)は2007年に,世界における全基地局の70%以上を占める。現在のその割合は63%である。W-CDMAだけで2007年における全基地局の30%を占めるとみる。

 北米と中南米は最も1xRTTと3xRTT/1xEV方式を取り入れる地域である。二つの地域を合わせると,世界における1xRTTと3xRTT/1xEV方式の53%を占めるようになる。

 なお2002年には複数の3G通信が開始を予定している。「主な不安材料は,短期間でインフラ機器の供給が需要に追いつくかどうかだ」,とStrategis社上級アナリストのChristine Stasikowski氏は指摘する。

 モバイル・インターネットに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「モバイル」で詳しくお読みいただけます。

◎関連記事
Northstreamが3G事業の将来予測を発表,「セキュリティの現状は大きな問題ではない」
米マイクロソフト,3G対応のスマートフォン向けソフト「Stinger」を披露
「業界は3Gネットワーク導入に楽観的,問題はハンドセットの供給不足」---。と英国の調査
AT&TがEricsson,Nokia,Nortel,Lucentと第3世代無線ネットワーク構築に向けて提携
「米AT&Tの発表がキッカケで米国の携帯電話でGSMが急成長」と米社が予測
「モバイル対応WWWサイトは使い勝手の面などで発展途上」と米社調査
「2002年末までに無線インターネット・アクセスが有線を超える」IDC調査
2004年,西欧のモバイル電子商取引市場は370億ドル規模に
2004年には出荷される携帯電話機の90%以上がインターネット・アクセス可能に。ABI予測
アジアのモバイル・インターネット,WAP対応が主流だが,iモードなどの競合方式もシェア拡大の可能性」---。Dataquestが調査

[発表資料へ]