米Gartner Groupが米国時間2月15日に,インスタント・メッセージング(IM)などメッセージングの利用実態に関する調査結果を発表した。

 それによると,世界中で1カ月当たり120億件のテキスト・メッセージがパソコンやPDA,携帯電話機に送信されているという。ページャでは1カ月当たり30億件。この数字はさらに増加を続け,メッセージングは無線におけるキラー・アプリケーションとして台頭しつつあると,Gartner社は指摘する。

 特にインスタント・メッセージングへの移行が進んでいる。インスタント・メッセージングは,誰が現在オンラインにいるかを示す「バディ・リスト」を備えたコラボラティブなシステムである。

 会議における時間の浪費を嘆いていた管理職やマネージャ,さらには学生などは,現在インスタント・メッセージングを活用している。ノート・パソコンほど邪魔にならない小型端末を携帯し,音を立てず,ときには誰にも気付かれずに利用できる。

 会議中のインスタント・メッセージング使用を禁止する所もあるが,授業中にノートを回す行為に似たインスタント・メッセージングの利用は,オフラインとオンラインの両面において生産性を高めると,Gartner社はみる。

 「無線のインスタント・メッセージングは仕事の生産性を高め,ビジネスの流儀を変える」(同社ディレクタのKen Dulaney氏)。

 会議中に頭を下に向ける(インスタント・メッセージングを使う)ことは議題に興味がないことを示す“サイン”になり,会議をより簡潔で短くするキッカケとなる。また,メッセージング機器を携帯する社員にとっては,会議への参加が時間の浪費ではなくなる。なぜなら,会議中にテーブルの下でインスタント・メッセージングを利用できるからである。

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