不動産業界専門のデジタルマーケティング支援を手掛けるプライムクロスは、マルケトのマーケティングオートメーション(MA)ツール「Marketo」と、ブレインパッドのプライベートDMP(Data Management Platform)「Rtoaster(アールトースター)」を組み合わせた、不動産業やハウスメーカー向けサービスを開発した。不動産業界向けサービスにノウハウがあるプライムクロスが、MarketoとRtoasterを使い、ユーザーごとに異なる物件情報を提案するメールを配信できるようにして、不動産会社とユーザー間のコミュニケーションを手助けする。
野村不動産とインターネット広告大手のセプテーニ・ホールディングスの合弁会社であるプライムクロスは、これまで野村不動産など複数の企業に、Marketoの導入支援や運用コンサルティングを提供してきた。ここで培ったノウハウを生かし、不動産業に特化したサービスの開発に踏み切った。同社はサービスを、複数の不動産会社に展開していくという。
プライムクロス ソリューション本部 マーケティング部部長の長谷慶佑氏は「お客様に送るメールをよりパーソナライズしたものにしていきたかった」と、サービスを開発した狙いを語る。このサービスにより不動産会社は、Webサイトで特定の物件の情報(例えば「杉並区、5000万円台、2LDKの新築物件」)を見たユーザーに、自社が抱える物件の中から相関が高いと思われる物件(例えば「杉並区、5000万円台、3LDKの中古物件」)を複数選び、ユーザーごとにメールを自動生成できる。
多いところでは数万規模の物件数を抱える不動産会社にとって、ユーザーのサイト閲覧履歴を基に相関の高い物件を選び、パーソナライズしたメールを作成する作業は人手では不可能である。プライムクロスはRtoasterを活用して、ユーザーが興味を持つであろう物件を提案するロジック(レコメンドロジック)を作り込むことにした。
Rtoasterで作成した、ユーザーごとに最適化したメールはMarketoに引継ぎ、各ユーザーに配信する。Maketoはユーザーからの反応をRtoasterにフィードバックする。