SiriusDecisions Summitは毎年米国で開催される、BtoBマーケティングでは世界最大級のイベントです。今年(2015年)はテネシー州ナッシュビルで、企業のマーケティング担当者を中心に、サービスベンダーやツールベンダー、メディアなど2400人が参加して、4日間にわたってプレゼンテーションやケーススタディ、ネットワーキングパーティーなどが繰り広げられました。今回は、その様子をレポートします。

 SiriusDecisionsはまだ日本にオフィスを置いていないので、知らない人が多いかもしれません。2001年にGartnerのリサーチ部門の幹部だったJohn Neeson氏を中心に創業し、BtoB企業のマーケティング&セールスにフォーカスしたリサーチ&アドバイザリーファームとして急成長しました。

写真1●John Neeson氏(右)と筆者
写真1●John Neeson氏(右)と筆者
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 私はニューヨークに本部を構える老舗のDMA(ダイレクトマーケティング協会)の会員ですが、ここは伝統的にBtoC向けの通販などの企業が多い傾向にあり、BtoBではこのSiriusDecisionsが中心だと思います。マーケティングの世界でよく見かける「ファネル」の基礎になっているのは「Demand Waterfall」と呼ばれるモデルで、これは2002年にSiriusDecisionsが理論化したものです。この分野でのアナリストやリサーチャーの層の厚さは、他の追随を許さないレベルです。

 そのSiriusDecisionsが毎年開催している国際的なカンファレンスがこのSummitで、今年で10回目になります。昨年はフロリダ州のオーランドで3日間の開催でしたが、今年はテネシー州の古都ナッシュビルが会場となりました。

 初日のキーノートでSummitのチェアマンを務める同社のTony Jaros氏が話していましたが、2006年の第1回はスポンサー9社と参加者が130人でした。それが今回は96社のスポンサーと、約2400人の参加者だそうです。昨年参加したオーランドからみても明らかにスケールアップしており、この分野の成長と、SiriusDecisionsがその中心として認知されていることがわかります。

写真2●壇上で講演するのは、Summitのチェアマンを務めたSiriusDecisionsのTony Jaros氏
写真2●壇上で講演するのは、Summitのチェアマンを務めたSiriusDecisionsのTony Jaros氏
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