米Domoが米国時間の2018年3月14日から15日まで、年次カンファレンス「Domopalooza 2018」をユタ州・ソルトレイクシティで開催した。
Domoが提供するツールはBusiness Intelligence(BI)に分類されることが多いが、創立者兼CEO(最高経営責任者)のJosh James氏をはじめとする社員はこの表現を避け、CxO(経営層)を含む意思決定に携わる人が使えるプラットフォームであることを訴えてきた。基調講演では、James氏がDomoのビジョンを改めて訴え、最新事例を紹介した。
Domoが「ビジネスのためのOS」であるための7本柱
Domoの社名とサービス名は、実は日本語に由来している。日本での居住経験があるJames氏の、“顧客のビジネス成長に貢献し、「どうもありがとう」と言ってもらえるようになりたい”という思いが込められている。
基調講演でJames氏は、Domoをモバイルネイティブで開発したことを紹介。Domoを「ビジネスのためのOS」と位置づけ、「(ビジネスユーザーが)スマートフォンからビジネスレビューができ、意思決定に基づくアクションを展開できるようにしたい」というビジョンを述べた。
その実現には、「データとシステム、そして人をデジタルでつなげること」が重要であるとし、ユーザーが社内にあるデータに簡単にアクセスし、ビジネス成長に役立てられる環境を提供したいとJames氏は話した。
そのために目指すのは、スマートフォンから必要なデータにリアルタイムにアクセスできるようにすることだ。頻繁に使うソフトウエアがソーシャルメディアやスプレッドシート程度であるCEOが、間接的にでも様々なアプリケーションを使える環境を目指す。
Domoのユーザーは企業の規模を選ばず、大企業から中堅中小企業まで多様という。あるFortune 50企業のCEOからは、クリスマス以外の毎日Domoにログインし、1日に5~6回は状況を確認するほどの支持を得ているという。
基調講演でJames氏は、「ビジネスのためのOS」として稼働するDomoのコンポーネントが相互に協力し合う様を、James氏は映画『七人の侍』になぞらえて紹介した。
- Connect:外部データソースにアクセスするためのコネクター
- Adrenalin:AI(機械学習や深層学習)向けのデータウェアハウス
- Fusion:ユーザーが必要としているデータを用意するためのETLエンジン
- Explorer:可視化のためのユーザーインターフェース
- Buzz:意思決定を支援するためのコミュニケーションプラットフォーム
- Mr. Roboto:機械学習のためのプラットフォーム
- AppStore:サードパーティーアプリケーション
クラウドアプリケーションとの相性の良さ
Domoの利用傾向を企業内の組織別に見ると、マーケティングとセールスでの利用が最も多い。それに続くのが会計、カスタマーサービス、プロダクトオペレーション、人事だという。