2019年から2020年にかけては、企業のIT活用基盤に大きな変化が起こると予想される。政府による方針変更がない限り、2019年10月には消費税率が10%に改正され、軽減税率が導入される。そして、2020年1月にはWindows 7やWindows Server 2008の延長サポートが終了する。

 ユーザー企業にとって重要なのは、これらの変化に伴う負担を最小限に抑えながらも、この機に、IT活用における日ごろの課題を解消していくことだろう。そこで成否を左右する要因の一つが、「最も主要なIT企業」(本稿では、「プライムの販社/SIer」と表記する)の支援をうまく活用できるかどうか」である。

 早速、1300社のユーザー企業を対象とした調査の結果から、「プライムの販社/SIer」との付き合い方に関するポイントを探ってみよう。

1300社の回答で見えてくる「付き合い方」のポイント

 ノークリサーチは、年商500億円未満のユーザー企業1300社を対象に、「プライムの販社/SIer」の評価を尋ねる調査を実施した。本調査では、「提案/販売時の活動」「金額提示」「システム構築力」「保守/サポート」の4つのカテゴリについて、「満足度の高い項目(以下、満足点)」と「不満度の高い項目」(以下、不満点)をセットにした形で選択肢を設けている。

 例えば、営業とSEの訪問順序については、以下の選択肢を設けて、その回答比率を比較した。

満足点:提案の初期段階から技術のわかるSEが同席するため、システム面での話し合いが迅速である
不満点:営業が最初に訪問し、次にSEが訪問してくるため、同じ説明を二回繰り返さないといけないことが多い

 以下では、4つのカテゴリで、満足点と不満点の回答比率の差が比較的大きい項目を中心に見ていく。両者の差が大きい項目について、その原因を探ることで、プライムの販社/SIerとうまく付き合っていくためにユーザー企業が留意すべき事項が見えてくるはずだ。

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