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第38回:「マイナンバー制度」と「ストレスチェック義務化」にどう取り組むべきか?

2015/01/30

岩上 由高=ノークリサーチ シニアアナリスト

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 2014年は「Windows XPのサポート終了対策」や「消費税率8%改正対応」など、ユーザー企業にとって避けることのできないIT投資負担が目立った一年だった。2015年から2016年にかけても、「Windows Server 2003のサポート終了対策」や「消費税率10%改正」などの負担が続く。

 ユーザー企業が対応しなければならないのは、こうしたサポート終了対策や法制度の改正ばかりではない。特に2015年にはユーザー企業の日常業務に大きな影響を及ぼす2つの新たな法制度の施行が予定されている。それが、「マイナンバー制度」と「ストレスチェック義務化」だ。そこで、今回はこれらの新たな法制度に向けて、ユーザー企業が取り組むべき事柄について考えていくことにする。

人事給与システムの項目を増やすだけではない

 まず、「マイナンバー制度」から見ていこう。マイナンバー制度とは2013年5月に成立した「業績手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」およびその関連法を裏付けとする、国の新しい制度を指す。

 現在の日本には、社会保障だけを見ても「年金分野」(国民年金、厚生年金など)、「労働分野」(ハローワークなど)、「福祉/医療分野」(生活保護、健康保険、介護保険など)といった様々な行政サービスが存在する。また、それらは確定申告などの税務分野とは切り離された形で運用されている。

 その結果、「年金給付を申請する際に申請者が自ら税務関連の書類を集めなければならない」といった不便さや、「十分な収入があるのに生活保護を不正に受給する」といった問題が発生する。複数の行政サービスや税務を横断する形で個人を特定することができれば、こうした問題を解決できるだけでなく行政サービスにおける利便性や効率の向上を図ることができる。

 この、「複数の行政サービスや税務を横断する形で個人を特定する」ために個人(実際には法人に対しても番号が振られる)に対して付番されるのがマイナンバーである。ただし、複数の行政サービスが情報を連携する際には、マイナンバーそのもので照合するわけではなく、各サービスがもつ「符号」と呼ばれる識別子を介して照合する。マイナンバーの照会が極度に集中することを避け、個人情報の不正利用を防止するためにこのような仕組みがとられている。

 このように、マイナンバーを活用した行政サービスや税務の改善を実現する上で、個人や企業が取り組むべき事柄を法制度としてまとめたものが「マイナンバー制度」ということになる。

企業はマイナンバー制度への対応をいつまでに完了す...

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