米Microsoftは,オークション・サイト「eBay」で同社ソフトウエアの違法コピーを販売したとして,米国に住む8人の販売者を告訴したことを米国時間3月15日に発表した。Microsoft社は,「正規の販売業者や消費者を守るため」と述べている。

 被告は,アリゾナ州,コネチカット州,フロリダ州,ハワイ州,マサチューセッツ州,ネブラスカ州,ニューヨーク州,ワシントン州に居住する8人。このうち7人は,同社の正規Windows推奨プログラム「Windows Genuine Advantage(WGA)」を通じて特定した。同プログラムでは,ユーザーが購入したソフトウエアが正規のものかを検証できるオンライン・ツールを提供しており,違法コピーが売られた場合は,同社にその旨を通知できる。

 「オークション・サイトは世界中の人が物品を売買できる便利な手段。しかし,これらのサイトを悪用して,疑いを持たないユーザーに違法コピーを売る販売者が存在するのは問題だ」(同社の法定代理人Matt Lundy氏)。Microsoft社によると,米国のソフトウエアの21%が違法コピーだという(Business Software Allianceの調査)。

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