米In-Statが,中国の無線ICタグ(RFID)市場に関する調査結果を米国時間3月8日に発表した。それによると,2005年にRFIDの出荷数は1億個を超えており,2009年には29億個以上になるという。

 In-Stat社は中国におけるRFIDの大きな用途として,住民用IDカードを挙げる。「中国の人口は13億人以上で,公安省がRFIDを内蔵する住民用IDカードを発行すると,世界最大規模のRFIDプロジェクトになる。2008年末までに,10億枚以上のIDカードを発行する予定だ」(In-Stat社アナリストのAnty Zheng氏)

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・2008年より商品管理用RFIDの利用が増え始め,小売業界が最大のRFID市場となる

・RFID標準の非互換性が,異なる業種や地域にかかわるサプライ・チェーンに対する障害として残る

・RFIDの価格は比較的高い状態で推移し,約0.15~200ドル超と開きがある

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