ソフトウエア開発ツール関連の業界団体Eclipse Foundationが,J2EE/Webアプリケーション開発プラットフォーム「Eclipse Web Tools Platform(WTP)1.0」の一般提供を開始すると,米国時間12月19日に発表した。同週末までにEclipse FoundationのWebサイトで無償ダウンロード提供を始める。

 WTP 1.0は,既に米BEA Systemsの「BEA Workshop」や米IBMの「IBM Rational Application Developer for WebSphere Software」のほか,非営利コンソーシアムObjectWeb,米JBoss,米Oracleが導入している。「完全版の一般提供で,サード・パーティの拡張作業に利用可能なAPIが確定し,ドキュメントの質が向上した。これにより,ベンダーによる導入をさらに推進できる」(Eclipse Foundation)

 WTP 1.0では,3つある主要テーマのうち「WTP APIの定義」と「ベースとなる統合開発環境『Eclipse』プラットフォームの現行版への対応」という2つのテーマに重点を置いた。「Eclipse 3.1.1」上で構築しており,「旧版のWTP 0.7に比べ,ツール・ベンダーは導入しやすくなった」(Eclipse Foundation)という。さらに,機能のコンポーネント化,WTP 0.7で搭載された開発者向けツールの強化/拡張,「Eclipse 3.2」(開発コード名は「Callisto」)で変更予定のプロジェクト・モデルへの対応なども実施した。

 将来版では,残る1つの主要テーマである「Java 5.0やWSDL 2.0などのWeb/J2EE標準への対応」を目指す。

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