米Robert Half Technologyは米国時間12月12日,2006年第1四半期の米国IT雇用に関する見通しを発表した。米国企業のCIOの13%がITスタッフの「人員増強」を予定しており,1%が「人員削減」を予定しているという。両者の差である純増は12%となり,前年同期の9%から増加。2005年第4四半期と比べ横ばいとなる。
調査は,100人以上の社員を抱える米国企業から無作為に選んだ1400人以上のCIOを対象に,アンケートを実施したもの。
人材採用に最も精力的なのは,社員が1000人以上の大規模な企業である。人員増強を計画するCIOは23%,人員削減を計画するCIOは2%で,純増となる21%は全体平均を9ポイント上回った。
IT部門で最も需要が高いスキル(複数回答)は「Windows(NT/2000/XP)管理」(81%)。次いで「無線ネットワーク管理」(50%)と「SQLサーバー管理」(46%)が挙げられた。また分野別では,「ネットワーキング」(22%),「ヘルプデスクとエンド・ユーザー・サポート」(13%),「アプリケーション開発」(11%)などでの雇用が拡大する見通し。
地域別にみると,アリゾナ州,アイダホ州,モンタナ州,ネバダ州などを含む山岳部における雇用が最も増加する。同地域で人員増強を予定するCIOの純増は22%で,全国平均より10ポイント高い。
業界別では,「金融/保険/不動産」業界が人員増強に最も積極的である。CIOの28%が「人員増強」を予定しており,「人員削減」を考えているCIOはゼロだった。
■2006年第1四半期の地域別IT雇用予測(%) 増加 減少 現状維持 無回答 合計 米国全体 13 1 85 1 100 ニューイングランド 12 1 85 2 100 中部大西洋 14 3 83 0 100 南部大西洋 13 0 86 1 100 中央北東 10 1 88 1 100 中央北西 11 1 88 0 100 中央南東 15 7 76 2 100 中央南西 13 1 84 2 100 山岳部 24 2 73 1 100 太平洋 9 1 88 2 100 出典:Robert Half Technology社
■2006年第1四半期の業界別IT雇用予測(%) 増加 減少 現状維持 無回答 合計 全業界 13 1 85 1 100 製造業 7 1 89 3 100 専門業 14 1 84 1 100 小売業 12 1 87 0 100 卸売業 11 6 83 0 100 金融/保険/不動産 28 0 69 3 100 業務サービス 21 2 76 1 100 輸送業 16 0 84 0 100 建設業 9 0 91 0 100 出典:Robert Half Technology社
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