米CareerBuilder.comは,雇用と転職に関する調査結果を米国時間12月13日に発表した。それによると,雇用担当するマネージャの45%は,2004年第4四半期から2005年第1四半期にかけて雇用を拡大するという。マネージャの49%弱は第3四半期から第4四半期にかけて雇用を拡大させると回答している。雇用の縮小を予定している割合は12%だった。

 調査は,カナダのSurveySiteがCareerBuilder社の依頼を受け,11月22日から12月2日にかけて行なったもの。主にサービス業界において1000人を超える雇用担当マネージャを含む2500人を対象に実施された。

 CareerBuilder.com社CEOのMatt Ferguson氏は,「雇用担当マネージャの15%近くが2005年に200人以上のワーカーの追加を計画している。4人に1人が2005年前半に雇用予算を増加するとしており,3分の1以上は新規雇用の大半を第1四半期に実施すると回答している」と説明している。

 雇用担当マネージャの10人に3人は,2005年において11~50人の従業員の採用を予定している。そのうち66%が新しく作ったポジションに採用するとしており,34%は自主退社または解雇した従業員の補充だという。新しいポジションの作成は,19%が業務拡大を理由として挙げている。

 ほぼ半数の雇用担当マネージャは,新規雇用の50%以上が時間給労働者になると回答している。88%のマネージャは,大学の新卒者を採用するとしている。高校の新卒者を予定しているマネージャは52%だった。臨時スタッフの採用を考えているマネージャは50%だった。また,求人のトップ5は,顧客サービス,販売,ヘルスケア,小売,会計/金融だった。

 アウトソーシングは,米国のワーカーにとって注目の高い問題となっている。大半の雇用担当マネージャは,2005年前半において海外へのアウトソーシングを予定していないと回答しているが,15%はアウトソーシングする可能性が高いとしている。

 地域別にみると,中西部の雇用計画は他の地域より低く,100人以上の採用を予定しているマネージャは14%だった。もっとも高いのは北東部で22%,南部が19%で続いた。中西部のマネージャの26%は11~50人の従業員の採用を予定しており,この割り合いは西部が27%,北東部が29%,南部が33%だった。

 「ほぼ半数従業員のは,毎日仕事に出かけたくないと回答している。10人に4人は2004年に昇給が無かったと答えている。景気の向上と求人の拡大予測に促進され,43%は2005年に転職する用意があるという。24%は同年の前半に転職を予定している」(同氏)

 従業員の23%は,自分の仕事の全般に関して満足していない。47%は報酬が適切ではないと考えおり,同じく47%は仕事量が負担になっていると感じている。29%は,仕事とプライベートな生活の調整に苦心しているという。また,38%はシニア・マネージメントのパフォーマンスに失望しており,36%は現在の雇用主の元では昇進の機会が無いと報告している。34%は雇用主のキャリア開発プログラムは効果が無いと考えている。

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