ケーブル・テレビ大手の英ntlは,携帯電話事業者の英Virgin Mobileと合併交渉中であることを,英国時間12月5日に発表した。英国におけるCATVサービス利用者は330万人とブロードバンド・サービス利用者は160万人をかかえるntl社は,「当社のインターネット,CATV,固定電話サービスに,携帯電話サービスを加え,Virginブランドで提供したい」としている。

 同社は,Virgin Mobile社の株式1株に対して,ntl社の株式0.09298株との交換か,現金3.23ポンド(約5.63ドル)の支払いを提案している。米メディア(NYTimes.com)によれば,12月2日のVirgin Mobile社株式の終値は3.11ポンドだった。

 ntl社によると,Virgin Mobile社の株式72%を保有する英Virgin Groupは,事業合併を行う場合は株式交換を選択すると,口頭で述べたという。しかし,「対価の一部を現金で受け取る権利も保留している」(同社)。

 なお同メディア(NYTimes.com)は,Virgin Group社と米Sprintの合弁事業であるVirgin Mobile USAは合併の影響を受けず,個別に運営を継続すると報じている。

 ちなみにntl社は,10月3日に発表した英Telewest Globalの買収を進めている最中である。

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