米Hewlett-Packard(HP)が,ユーティリティ・コンピューティング・サービス「HP Flexible Computing Services」の提供を開始すると米国時間11月29日に発表した。HP社は,同サービスを購入前に試用できるメニューや,コンピュータ支援エンジニアリング(CAE)アプリケーションを利用できるメニューも用意する。

 同サービスを使うと,業務状況の変化などに応じ,必要なITリソースを迅速に追加できるという。「利用量で価格が決まるので,大量コンピュータ処理が必要なユーザーに理想的」(同社)

 Intel XeonやAMD Opteronといった32ビットおよび64ビット・プロセサ・ベースの「HP ProLiant」サーバーと,Intel Itanium搭載サーバー「HP Integrity」が利用可能。主要OSのほか,業種別にアプリケーションも複数提供する。

 サービス・メニューの概要は以下の通り。

・「HP Flexible Computing Club」:
 「低いリスクおよびコストでユーティリティ・コンピューティングの利用を始められるようにするため」(同社),試験的にサービスを利用可能とする。48時間試用でき,コンサルティング・サービスも使える

・「Infrastructure Provisioning Service(IPS)」:
 同社がハードウエアとソフトウエアを提供し,ユーザーがアプリケーションの用意や設定/管理を行う

・「Infrastructure Provisioning Service plus(IPS+)」:
 IPSに加え,同社が負荷/グリッド管理ソフトウエアや,コンパイラなどの導入/管理を行う

・「Application Provisioning Service(APS)」:
 IPSまたはIPS+に加え,同社がアプリケーションの導入を行う。設定/管理はユーザーに任せる

・「Application Provisioning Service for Computer-Aided Engineering(CAE)」:
 同社が各種CAEアプリケーションを提供する。CAEアプリケーションが利用可能なユーティリティ・コンピューティング・サービスは業界初という

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