米Macromediaは米国時間11月28日,連邦政府向けWeb会議システムの開発に関して,メッセージング・ソリューションを手がける米Jabberと提携することを発表した。同社のWeb会議およびコラボレーション・ソフトウエア「Breeze Meeting」を,Jabber社のインスタント・メッセージング(IM)プラットフォーム「Jabber Extensible Communications Platform(Jabber XCP)」と統合し,連邦政府の厳しいセキュリティ要件に準拠した製品の提供を目指す。
Breeze Meetingは,ホワイト・ボード,チャット,VoIP,ビデオといった各種機能をさまざまなブラウザで利用できるのが特徴。政府機関や企業が導入している各種セキュリティ機能をサポートしているほか,既存のネットワーク・セキュリティ・インフラはそのままに,ファイアウオールの内側に実装できる。
同社によると,Breeze Meetingは米国防総省(DoD)Joint Interoperability Test Command(JITC)認定を受けているので,政府機関への速やかな導入が可能だという。
一方のJabber XCPは,リアルタイムのプレゼンス機能を備えているため,ユーザー,デバイス,アプリケーションが即座に通信し,ストリーミングXMLデータの交換を行える。ストリーミングXMLデータをさまざまなサービスに埋め込むことで,プレゼンス・ベースのリアルタイム・コミュニケーションをIM以外にも応用できるという。
Jabber XCPは,インターネット技術の標準化組織IETFが認定するIM/プレゼンス向け技術「Extensible Messaging and Presence Protocol(XMPP)」に準拠する。
Jabber社ビジネス開発担当副社長のRick Emery氏は,「Breeze MeetingとJabber XCPを統合することで,ミッション・クリティカルな通信環境で利用できる,標準ベースの強力なWeb会議/メッセージング/プレゼンス・ソリューションを,連邦政府機関向けに提供できるようになる」と述べている。
両社は,Jabber XCPからBreeze Meetingsを直接起動できる製品を2006年初頭に提供する予定。
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