米Amazon.comは,人類の知力を活用するサービス「Amazon Mechanical Turk」のWebサイト(ベータ版)を公開した。ソフトウエア開発において,単純作業だが人間の判断力を必要とする作業(HIT:Human Intelligence Task)をユーザーに実行してもらうというもの。

 「例えば,ある写真にピザ屋が写っているかどうかをコンピュータが判断するのは困難だが,人間なら簡単に見分けることができる」(Amazon.com社)

 Amazon Mechanical TurkのWebサイトでは,ソフトウエア開発者が依頼するHITを紹介する。ユーザーはHITの一覧から作業を選び,「Accept HIT」ボタンをクリックする。HITが割り当てられたら,写真を選択するなどの作業を実行し,「Submit」ボタンをクリックして回答を送信する。回答がHIT依頼者に承認されると,対価がAmazon.comアカウントに支払われる仕組み。

 現在同サイトに掲載されているHITには,「会社の建物を撮影した複数の写真から,最も良いものを選ぶ」(3セント)などがある。

 なお,米メディアの報道(CNET News.com)によると,Amazon.com社は同サービスで,開発者とユーザーの仲介料として対価の10%を徴収する予定。

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[Amazon Mechanical TurkのWebサイト]