英Alfresco Softwareが,オープンソースの中小企業向けコンテンツ管理ソフトウエア「Alfresco ECM」を米国時間10月31日に発表した。Alfresco社は無償版「Community Network」をWebサイトでダウンロード提供している。

 同社はAlfresco ECMのプレビュー版を2005年6月に公開し,これまで数万回ダウンロードされたという。「最新のサービス指向技術と,Spring,Hibernate,Lucene/Webサービス,JSR-168,JSR-170,MyFacesといったこの10年間に登場した標準仕様をベースに開発した。そのため,コンテンツ管理システムの導入や使用にあたって,コストと複雑さを大幅に小さくできる」(同社)

 Microsoft Common Internet File System(CIFS)を採用しており,Windowsネットワーク環境の共有ドライブ上でファイルを扱うのと同じ操作方法でコンテンツを管理できる。オフライン環境でもコンテンツは操作可能で,オンラインになった時点で同期処理が走る。ネットワーク・ファイル・システムに対応していないアプリケーションからも,Alfresco ECMのリポジトリに対するアクセスが行える。

 JBoss Portal,JBoss Application Server,JBoss Cache,JBoss Application Server,Hibernate,MySQLといったオープンソース系基盤ソフトウエアと連携させて運用できる。クライアント環境にActiveXやJava Appletsを導入する必要がないため,「設定が簡単で,ユーザーを追加しても管理の手間がかからない」(同社)

 同社は無償版のほか,機能を強化したりサポートを付加したりした「Developer Network」(ユーザー1人当たり月額4.99ドル),「Professional Network」(同9.99ドル),「Enterprise Network」(ユーザー数無制限で月額625ドル)も提供する。

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