米IBMは米国時間10月28日,顧客企業向け検索機能の提供に関して米Googleと手を組むことを明らかにした。IBM社は,企業向け情報管理ソフトウエア「WebSphere Information Integrator OmniFind Edition」とGoogle社の企業向けデスクトップ検索ツール「Google Desktop for Enterprise」を連携させるためのプラグインを配布する。

 WebSphere Information Integrator OmniFind Editionを導入している企業では,Google Desktop for Enterpriseのインタフェースから,社員の個々のコンピュータに格納されているさまざまなタイプのコンテンツを検索し,収集することが可能になる。

 Google Desktop for Enterpriseは,ユーザーのパソコン内の電子メール,ドキュメント,プレゼンテーション,PDFファイル,訪問したWebページなどを探し出すことができる。WebSphere Information Integrator OmniFind Editionは,社内に分散したさまざまなソースから情報を取り寄せるもので,IBM社の「DB2 Content Manager」や米EMCの「Documentum」などのコンテンツ管理システム,IBM社の「DB2 Universal Database」や米Oracleおよび米Microsoftのリレーショナル・データベースなどのデータを検索可能。

 Google社Google Enterprise部門ジェネラル・マネージャのDave Girouard氏は,「IBM社が同社の検索機能とGoogle Desktop for Enterpriseを統合することは喜ばしいことだ。顧客企業はより幅広い情報にアクセスできるようになる」と述べた。

 「IBM社の顧客は,各社員のデスクトップ・パソコンも含め,あらゆる場所にある情報をより簡単に探せるようになる。Google Desktop for Enterpriseとの統合により,デスクトップ・パソコンから社内のさまざまなソースを対象にした強力な検索連携を提供する」(IBM社コンテンツ管理および検索部門バイス・プレジデントのJon Prial氏)

 Google Desktop for Enterprise対応プラグインはIBM社WWWサイトから入手可能。

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