米Microsoftは米国時間10月19日に,「Exchange Server 2003 Service Pack 2(SP2)」の配布を開始した。既存のExchange Server 2003ユーザーは同社Webサイトから無償でダウンロードできる。モバイル向け電子メール機能やスパム対策機能などの強化を図ったという。

 Exchange Server 2003 SP2では,モバイル向け新機能として「Direct Push Technology」を提供する。HTTP接続を用いて,新着電子メール,連絡先データ,タスク通知などをモバイル・デバイスにプッシュ配信する。

 データ圧縮機能の強化により,メッセージの送受信や同期化がより高速に行える。タスク同期,「Global Address List(GAL)」の参照,ポリシー設定のほか,紛失または盗難にあったモバイル・デバイスから機密データを削除するリモート・ワイプ機能などを備える。証明書ベースの認証やS/MIME方式の暗号化をサポートする。

 スパム対策の面では,「Exchange Intelligent Message Filter」の最新アップデートを取り入れることで,スパム検出の精度向上とエラーの低減を図っている。また,スパム対策仕様「Sender ID」に対応する。

 さらに,「Exchange Server 2003 Standard Edition」のメールボックス容量の上限を75Gバイトに拡大するほか,パブリック・フォルダのアクセスや複製に関する管理を簡素化する。

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