米IBMは米国時間1月24日に,「Lotus Notes and Domino」の新版や「Workplace」ファミリの新製品などを発表した。「企業がそれぞれの事業規模,社員の役割,既存のITインフラに応じてコラボレーション環境を構築するための基盤を提供する」(同社)

 「Lotus Notes and Domino 7」は,社内テストでサーバー・パフォーマンスが従来バージョンと比べ70%上回ったという。Workplaceプラットフォームとの統合を強化したほか,Dominoサーバーの保守を簡素化する「Domino Domain Monitoring」ツールを追加した。2005年夏にリリースする予定。

 「Workplace Collaborative Services」は,電子メール,カレンダ,インスタント・メッセージング,eラーニング,オンライン会議,ドキュメントおよびWebコンテンツ管理などの機能をまとめたパッケージ。サービス指向アーキテクチャ(SOA)をベースにしており,「企業がビジネスの状況変化や市場の機会に迅速に対応できるようにする」(同社)。

 そのほか,今回発表した主な内容は以下の通り。

・ポータル・サイト構築ソフトウエア「WebSphere Portal」向け支援プログラム「Web Services for Remote Portlets(WSRP)Self-Service Validation Site」:企業が自社で導入しているWebサービス向けポートレット仕様「WSRP」ベースのWebサービスを,WebSphere Portalに統合できるかどうかを検証およびテストする環境を提供する。

・アプリケーション・ホスティング・サービス「Workplace for Business Controls and Reporting(WBCR)」:IBM社のデータ・センターを利用して,顧客企業が米国企業改革法(Sarbanes-Oxley Act)第404条に準拠した書類管理を実行できるよう支援する。

・Workplace向けアプリケーション開発ツール:Domino関連の開発者や米Microsoftの「Visual Basic」を使い慣れた開発者が,Java 2 Enterprise Edition(J2EE)ベースのアプリケーションおよびコンポーネントをより簡単に作成できるようにする。

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