ゲーム内広告を手がけるイスラエルのDouble Fusionは,ビデオ・ゲーム内の広告に関して調査した結果を米国時間10月3日に発表した。それによれば,ゲーム内の広告は,消費者の購入決定とブランド名の記憶に大きく影響を与えているということが明らかになった。調査は,同社の依頼により米Nielsen EntertainmentのNielsen Interactive Entertainment(NIE)部門が実施したもの。

 調査の結果,ゲーム内の販売促進活動により新製品の認知度が60%向上したことが明らかになった。また,3次元アニメーション広告は,静止型の広告看板と比べて2倍の効果があったという。

 調査は,ダウンロード版「London Taxi」ゲームに広告を挿入して実施したもの。Double Fusion社がゲーム内で提供するさまざま広告のタイプ別に効果を比較した。

 NIE欧州担当マネージング・ディレクタのHenry Piney氏は,「ゲーム内広告は,全業界のブランド・マネージャが検討すべき媒体であり,特に18~34歳の男性消費者に製品をアピールしたい場合は有効である。たとえ新しいブランドでも,ゲーム内の広告では大きな影響を与える可能性があることが分かった」とコメントしている。

 900人を対象に行なった事前調査では,50%の回答者がゲーム内広告に賛成しており,ゲームがより現実的になると回答している。これに反対する回答者は21%だけだった。54%が「ゲーム内広告に目が行く」と答えており,17%は反対の回答している。

 「ビデオ・ゲームは,市場でもっとも成長が速い消費型エンタテイメント媒体である。18~34歳の年齢層でゲームに時間とお金を費やしている人が増えており,広告主とマーケティング担当者にとって魅力のあるオーディエンスである」(Double Fusion社共同設立者のGuy Bendov氏)

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