米Jupitermediaの一部門であるJupiterResearchが,米国の地域密着型オンライン広告市場に関する調査結果を米国時間9月21日に発表した。それによると,2005年における同市場の規模は32億ドルで,前年に比べ26%拡大するという。2010年まで年平均11%のペースで成長し,53億ドル規模に達する見込み。

 2005~2010年にかけては,全売上高の70%近くを個人広告が占めるとみる。「個人広告を除くと,地域向けオンライン広告支出は比較的伸び悩む」(Jupitermedia社JupiterResearch担当副社長兼上級アナリストのDavid Card氏)

 地域サービス企業におけるオンライン広告および検索広告の販売競争が厳しくなる見通しだ。「地域に密着したサービス企業が,同市場を盛り上げる第2の波になるだろう。それを実現させるには,こうした企業に適切な広告モデルを提供する必要がある。ペイ・パー・クリック・タイプの広告は,提供するWebサイトがアクセスを誘導しないと意味がない。検索結果とともに表示するタイプの広告は確実性があるものの,将来の成長は不透明だ」(Jupitermedia社JupiterResearch担当上級アナリストのGary Stein氏)

 なお,電話帳広告をよく利用する企業を対象にペイ・パー・クリック広告の印象を質問したところ,約30%が興味を示したのに対し,40%以上は「ほとんど興味がない」と答えた。

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