調査内容 2008年第4四半期のIT予算額
調査時期 2008年12月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3229件(1207件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスが行った企業情報システム担当者調査で,回答者が執行・承認権限を持つ2008年10月~12月四半期のIT予算規模を聞いたところ,「平均の予算額(四半期予算平均額INDEX)」(算出方法は下の「調査概要」参照)は約2650万円。1年前の2007年第4四半期(2007年10月~12月期)の約3550万円から約900万円(約25%),前期2008年第3四半期(2008年7月~9月期)の約3140万円から約480万円(約15%)ダウンとなった。

 回答の内訳を見ると今期は,「本四半期は予算ゼロ」が過去最大の23.0%を占め,前期比11.3ポイント,前年同期比で12.4ポイント拡大している。

「全社システムの予算」は2008年第4四半期に4社に1社が「予算ゼロ」

 なお図示していないが,今回は「全社システムの予算に執行・承認権限を持つ」回答者の平均値が約3400万円。2008年第1四半期の約4670万円以後,前々回(2008年第2四半期)の約4000万円,前回(2008年第3四半期)の約3430万円,そして今回も微減で,3期連続でダウンした。1年前の2007年第4四半期は「全社システムの予算に執行・承認権限を持つ」回答者の平均値は約4130万円で,今回の結果は前年同期比約18%ダウンとなる。

 「全社以外(部門,事業所,ワークグループ)のシステムの予算」に執行・承認権限を持つ回答者の平均額は,今回は約1600万円。こちらは1年前の2007年第4四半期の約2690万円以後,2008年第1四半期は約2730万円,2008年第2四半期は約2650万円,前回(2008年第3四半期)は約2690万円と4期連続して同水準の平均値を維持していたが,今回は急落。前年同期比約40%減である。

 ただし,「本四半期は予算ゼロ」とした回答の比率を見ると,「全社システム予算」の執行・承認権限者(n=289)では24.6%(前回2008年第3四半期は12.4%),「全社以外のシステム予算」の執行・承認権限者(n=207)では20.8%(同10.7%)。全社システムでは4社に1社が,2008年第4四半期に「IT投資予算ゼロ」だった計算になる。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者のうち,何らかの予算執行・承認権限を持つ人を対象に,執行・承認の権限を持つシステム予算(四半期分)の総計を聞いた。
 新規購入や開発中の案件がなく、四半期のIT関連支出が継続運用費やリース料の支払い、減価償却費のみの場合、それらの本四半期分の総計額が属する範囲を選ぶよう求めた。外注の開発・運用要員の人件費は含めるが、自社内の開発・運用要員の人件費は含めない。
 本文中の「平均の予算額(四半期予算平均額INDEX)」は,選択式(最も近いものを1つ選ぶよう求めた)回答の,「本四半期はゼロ」を0,「100万円未満」を50万円,「100万円以上300万円未満」を200万円,「300万円以上1000万円未満」を650万円,「1000万円以上3000万円未満」を2000万円,「3000万円以上5000万円未満」を4000万円,「5000万円以上1億円未満」を7500万円,「1億円以上3億円未満」を2億円,「3億円以上」を4億円に換算して平均した。
 なお,初回の2006年9月調査(2006年7月~9月期)は,調査の対象が「全社情報システムの担当者」のみで,選択肢の上限が「3000万円以上」だった。
 調査実施時期は2008年12月中旬,調査全体の有効回答は3229件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1207件。

図●最新四半期(2008年10月~12月)のIT投資予算額(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,n=496)
図●最新四半期(2008年10月~12月)のIT投資予算額(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,n=496)