調査内容 2008年第3四半期のIT予算額
調査時期 2008年9月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3158件(1196件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスが行った企業情報システム担当者調査で,回答者が執行・承認権限を持つ2008年7月~9月四半期のIT予算規模を聞いたところ,「平均の予算額(四半期予算平均額INDEX)」(算出方法は下の「調査概要」参照)は約3140万円。1年前の2007年第3四半期(2007年7月~9月期)の平均額約2810万円を300万円余り上回ったが,2007年第4四半期(2007年10月~12月期)以後の4期の中では最低値。前回調査(2008年6月,2008年第2四半期)を約300万円下回り,前々回(2008年第1四半期)の平均予算額約3970万円から2割以上減少した。

 回答の内訳を2008年第2四半期と比較すると,「5000万円以上1億円未満」と「1億円以上3億円未満」の層が合計2.6ポイント減少(今期は7.7%)。逆に「300万円以上1000万円未満」の層(同17.8%)が第2四半期より2.4ポイント拡大している。

「全社システム」のサイフの紐が締まった

 なお図示していないが,今回は「全社システムの予算」について執行・承認権限を持つ回答者の平均値が約3430万円で,前回(2008年第2四半期)の約4000万円,前々回(2008年第1四半期)の約4670万円から大きくダウンした。

 これに対し,「全社以外(部門,事業所,ワークグループ)のシステムの予算」について執行・承認権限を持つ回答者の平均額は,今回は約2690万円。前回(2008年第2四半期)の約2650万円,前々回(2008年第1四半期)の約2730万円とほぼ同じ水準を維持している。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者のうち,何らかの予算執行・承認権限を持つ人を対象に,執行・承認の権限を持つシステム予算(四半期分)の総計を聞いた。
 新規購入や開発中の案件がなく、四半期のIT関連支出が継続運用費やリース料の支払い、減価償却費のみの場合、それらの本四半期分の総計額が属する範囲を選ぶよう求めた。外注の開発・運用要員の人件費は含めるが、自社内の開発・運用要員の人件費は含めない。
 本文中の「平均の予算額(四半期予算平均額INDEX)」は,選択式(最も近いものを1つ選ぶよう求めた)回答の,「本四半期はゼロ」を0,「100万円未満」を50万円,「100万円以上300万円未満」を200万円,「300万円以上1000万円未満」を650万円,「1000万円以上3000万円未満」を2000万円,「3000万円以上5000万円未満」を4000万円,「5000万円以上1億円未満」を7500万円,「1億円以上3億円未満」を2億円,「3億円以上」を4億円に換算して平均した。
 なお,初回の2006年9月調査(2006年7月~9月期)は,調査の対象が「全社情報システムの担当者」のみで,選択肢の上限が「3000万円以上」だった。
 調査実施時期は2008年9月中旬,調査全体の有効回答は3158件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1196件。

図●最新四半期(2008年7月~9月)のIT投資予算額(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,n=444)
図●最新四半期(2008年7月~9月)のIT投資予算額(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,n=444)


■変更履歴
前々回(2008年第1四半期)の「全社以外(部門,事業所,ワークグループ)のシステムの予算」について執行・承認権限を持つ回答者の平均額を約2690万円としていましたが,正しくは約2730万円です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/02/02 13:20]