調査内容 2007年第3四半期のIT予算額
調査時期 2007年9月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 2073件(933件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数

 日経マーケット・アクセスが行った企業情報システム担当者調査で,回答者が執行・承認権限を持つ2007年7月~9月四半期のIT予算規模を聞いたところ,「平均の予算額(四半期予算平均額INDEX)」(算出方法は下記注釈参照)は約2800万円。現在と同じ選択肢になった2006年12月調査(2006年10月~12月期)の約2150万円と比べると約3割アップしているが,2007年3月調査(2007年1月~3月期)の約3840万円,前回2007年6月調査(2007年4月~6月期)の約4430万円と比べるとほぼ半減した。

 「3000万円以上5000万円未満」「5000万円以上1億円未満」「1億円以上3億円未満」「3億円以上」を合わせた“高額予算”を持つ回答者の比率は今回15.4%。前回調査の25.1%から約10ポイントもダウンした。

 大手ITベンダーの最近の四半期決算や,経済産業省の特定サービス産業実態/動態調査での情報サービス業の売上高推移などから見ると,日本の年間IT需要の中で7月~9月四半期は,1月~3月四半期に次ぐ第2の需要期である。4月~6月期に対して7月~9月期の売上高は25~30%増しというのが,これまでは一般的だった。今回のこの調査で,4月~6月期に対して7月~9月期のIT予算規模が半減したことは,ここ数年比較的順調だったIT業界の成長に,何らかの変化が起きる予兆かもしれない。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者のうち,何らかの予算執行・承認権限を持つ人を対象に,執行・承認の権限を持つシステム予算(四半期分)の総計を聞いた。新規購入や開発中の案件がなく、四半期のIT関連支出が継続運用費やリース料の支払い、減価償却費のみの場合、それらの本四半期分の総計額が属する範囲を選ぶよう求めた。外注の開発・運用要員の人件費は含めるが、自社内の開発・運用要員の人件費は含めない。
 本文中の「平均の予算額(四半期予算平均額INDEX)」は,選択式回答の「本四半期はゼロ」を0,「100万円未満」を50万円,「100万円以上300万円未満」を200万円,「300万円以上1000万円未満」を650万円,「1000万円以上3000万円未満」を2000万円,「3000万円以上5000万円未満」(4000万円に換算),「5000万円以上1億円未満」(同7500万円に換算),「1億円以上3億円未満」(同2億円に換算),「3億円以上」(同4億円に換算)に換算して平均した。なお,初回の2006年9月調査(2006年7月~9月期)は,調査の対象が「全社情報システムの担当者」のみで,選択肢の上限が「3000万円以上」だった。
 調査実施時期は2007年9月中旬~下旬,調査全体の有効回答は2073件,うち情報システム担当者の有効回答は933件。

図●最新四半期(2007年7月~9月)のIT投資予算の平均値(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,n=362)