米Intelは,デュアル・コアの次世代「Intel Itanium」(開発コード名は「Montecito」)の性能について社内でテストした結果を米国時間7月7日に発表した。それによれば,Montecitoのパフォーマンスは,RISCプロセサを4基搭載したシステムの性能を60%上回った。

 デュアル・コアItaniumプロセサを4基搭載したシステムの処理性能をベンチマーク・テストLINPACKで計測したところ,45ギガFLOPを超える演算速度を記録した。これに対し,IBM社が6月に発表しているRISCシステムの演算速度は27.5ギガFLOPだった。

 同社Server Platform Groupジェネラル・マネージャのPhil Brace氏は,「当社は3年前にItaniumを4基搭載したシステムで演算速度11.43ギガFLOPを達成し,2年前には22.7ギガFLOPを記録した。20基ほどのサーバー・クラスタでテラFLOPを実現できるまでに近づいている」とコメントしている。

 同社によれば,Montecitoを搭載するプラットフォームは,現行のItaniumプロセサの2倍の性能,3倍のシステム帯域幅,2.5倍のキャッシュ容量を提供する予定。新しい電源管理技術により,従来製品と比べてパフォーマンスを向上させながら,消費電力を20%抑える。また,Hyper-Threading Technology(HT)により,4倍のスレッドを処理できるようになるという。

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