米Intelが台湾で開催中のIntel Developer Forum(IDF)で現地時間4月13日に,動作周波数1.40GHzと1.6GHzの「Itanium 2」プロセサを発表した。いずれも3Mバイトのレベル3(L3)キャッシュを内蔵する。Intel社は,「新型プロセサを搭載するサーバーは,従来のItanium 2プロセサを搭載する場合に比べ約28%低い価格で性能が最高25%上がる」としている。

 1.4GHz版Itanium 2は,L3キャッシュ容量が従来製品の1.5Mバイトに対し2倍に増え,性能が最大25%向上するという。「さらに,価格性能比は競合するRISCベースのシステムより最大で2倍高い」(同社)

 1.6GHz版について,同社は「演算ノード当たりの浮動小数点演算性能が優れており,ベンチマーク・テストLinpackで業界トップ・クラスのDP性能を記録した」とする。

 Itanium 2の1.4GHz版は同日より,1.6GHz版は5月に利用可能とする。1000個ロット時の単価は,1.40GHz版が1172ドル,1.60GHz版が2408ドル。

 また同社は,両プロセサ用のラック・マウント可能なデュアル・プロセサ・サーバー・プラットフォームも用意する。

 新型Itanium 2を搭載するデュアル・プロセサ・システムは,フランスBull,米Dell,富士通とドイツSiemensの合弁子会社Fujitsu Siemens,インドHCL Perot Systems,米IBM,ロシアKraftway,中国Lenovo,ドイツMAXDATA Computer,韓国Samsung Electronics,ドイツTranstecが提供する予定。「各システムの価格は,エントリ・レベルの2100ドルから,フル構成の約8000ドルの範囲になると見込む」(Intel社)

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