米Microsoftのインターネット事業MSNは6月20日,検索サービス「MSN Search」において,米国の地域情報を検索できる「Local Search」サービスのベータ版の提供を開始した。MSNが同日,明らかにしたもの。「ユーザーは,検索対象範囲を絞り込んで特定地域の企業や居住者を検索し,関連Webサイトや地図などをすばやく入手できるようになる」(同社)

 MSN Searchの検索画面に追加された「Local」カテゴリを選択すると,指定したエリアのイエロー・ページおよびホワイト・ページ(職業別電話帳)のデータをもとに検索結果を提供する。また,同社の地図情報Webサービス「MapPoint Web Service」を利用して,対象エリアの地図上に検索結果を番号付きピンで表示するほか,同社の「TerraServer-USA」データベースに該当するデータがあれば,航空写真も掲載する。

 同社によると,Local Searchは,今年2月に発表した位置情報に基づいた検索機能「Near Me」をさらに進化させたものという。

 MSNはまた,同社のMapPointチームが開発中の「Virtual Earth」サービスをLocal Searchに統合する予定。Virtual Earthは地図と衛星写真を使ったサービスで,1つの地図上に天気や交通情報なども表示できる。また場所によっては,その地域を視覚的に把握しやすいように,斜め45度から撮影した航空写真も提供する。同社は,Virtual Earthサービスを年内に開始する予定。

 Microsoft社MSN Search担当副社長のChristopher Payne氏は,「当社は,最先端をゆく地域情報の検索サービスを提供するために多大な投資を行っており,Local Searchのベータ版はその手始めに過ぎない。Virtual Earthを加わえることで,地域情報検索を新たな次元に引き上げる」と述べている。

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