米Advanced Interactive Media(AIM)Groupは,インターネット上のオンライン・サービスが地方新聞などの広告に与える影響についての調査結果を米国時間5月14日,発表した。それによると,新聞広告は米Googleや米Yahoo!などのが手がける地域向け検索サービスから長期的なダメージを受けるという。その度合いはMonster.comやHotJobs.comなどのオンライン広告サイトよりも大きいという。

 AIM Group社は,「新聞によっては,発行部数の減少に苦しんでいるところがあるようだ」と述べる。雑誌については,「広告がオンライン・サービスに流れ,広告主が成果料金制やセルフ・サービスの広告を使うようになった影響で,衰退傾向にある」(同社)と指摘する。

 調査を担当したNeil F. Budde氏は,「地元密着型の新聞や雑誌は,広告市場を奪う“新たな怪物”との戦いの渦中にあり,その困難さは最初のインターネット・ブームより大きいだろう」と説明する。「ただし,Google社やYahoo!社は地域市場向け事業を始めたばかりなので,対応する時間はまだある」(Neil F. Budde氏)

 「ほとんどの地方新聞は,地域向け検索サービスが事業に大きな被害を与えることに気づいていない。対策を講じているところは極めて少ない」(調査を担当したPeter M. Zollman氏)という。

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