米Googleは,同社の検索サイト「Google.com」の検索結果に,指定した地域の情報を反映する新サービス「 Google Local」を統合する。Google社が米国時間3月17日に,ベータ版を発表したもの。「ユーザーは,検索対象エリアを指定して,特定地域にある企業一覧,地図,道順といった情報を簡単に入手できる」(同社)

 Google.comの入力フィールドに,検索したいキーワードと地名や郵便番号などを入力すると,その地域の情報が検索結果の上位に自動的に表示される。コンパスのアイコンが表示されている場合は,そのアイコンをクリックして,Google Localの検索結果ページに飛ぶことができる。

 例えば,ある地域のイタリアン・レストランを検索すると,Google Localの検索結果には,その地域にあるイタリアン・レストランの一覧と,電話番号,住所,関連WWWサイト,レストラン情報などが表示される。一覧の中からレストランを選んでクリックすると,その店舗の所在地を示す地図のほか,関連WWWサイトのリンク一覧を表示したページが現れる。また,検索対象地域の半径を1.6~72kmまで指定できる。

 なお,現在,Google Localが提供する情報は米国内に限られるが,今後対象エリアを拡大する予定という。

 Google社共同設立者のSergey Brin氏は,「Google Localは,ユーザーの必要とする情報が地球の裏側にあろうと,近所にあろうと,即座に探し出せるようにすることだ。当社が索引をつけている40億を超えるWWWページをはじめ,さまざまな情報源を活用する」と述べた。

 ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)によると,米国の地方広告市場は120億ドル規模である。そのうち,2004年における検索広告の売上高は5000万ドルを下回る見込みだ。しかし,検索対象エリアを特定した検索分野は,地元広告主を引きつけることができるため,今後大きく成長する可能性がある。

◎関連記事
地図/旅行情報サイト「Yahoo! Maps」でより詳しい地域情報を提供
「競争が激化する検索市場,米MSと米Yahoo!の攻勢で米Googleの将来にかげり」,米Forresterの調査
米Yahoo!,新しいコンテンツ取得プログラム「Content Acquisition Program」を発表
米Yahoo!,独自の検索技術「Yahoo! Search Technology」を導入
米AOL,米Googleとの提携延長と検索サービス「AOL Search」の機能強化を発表
米Googleが米Applied Semanticsを買収,検索と広告技術を強化
「オンライン・マーケティングの影響力が増大,テレビは低下」,米DoubleClick
「2003年Q4のオンライン広告市場,クリック・スルー率は減少傾向だがリッチ・メディア広告は好調」,米調査 

[発表資料へ]