米DoubleClickは米国時間2月5日,2003年第4四半期のオンライン広告に関する調査結果を発表した。それによると,オンライン広告の増加で市場が成熟し,クリック・スルー率は減少しているという。「ただし,リッチ・メディアを利用した広告は,依然として高い購買率を維持している」(同社)

 調査は,DoubleClick社が北米,南米,欧州,中東,アフリカ,アジア太平洋で取り扱う1兆3000億件の広告を対象に分析したもの。

 米Macromediaの「Flash」などを利用したリッチ・メディア広告の割合は,全体の40%近くにのぼる。2002年第4四半期と比べるとその数は60%増加した。同広告は,GIF形式やJPEG形式の広告と比べて購買率も高く,クリック・スルー率は1.24%となっている。

 広告サイズをみた場合,468×60ピクセルの標準バナー広告が最も多く,次に多かったのがリーダーボード型で全体の7.7%を占めた。スカイスクレイパー型は,リーダーボード型に追い抜かれたものの,前年同期と比べて20%増加した。

 なお,広告サイズは多様化が進んでおり,当期は1万1000種以上のサイズがあった。

 「多くのユーザーが,リッチ・メディア広告を見てから30日以内に何らかの行動を起こしている。これは,オンライン広告業界にとって明るいニュースだ」(DoubleClick社Advertiser & Publisher Solutions部門シニア・バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのDoug Knopper氏)

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