スウェーデンのEricssonは現地時間6月15日，モバイル向けのデジタル音楽サービスに関して米Napsterと世界規模の提携関係を結んだことを発表した。Napster社のパソコン向け音楽配信サービスをEricsson社の携帯電話向けパーソナライズ音楽サービスと組み合わせ，モバイル事業者向けに提供する。
新サービスにより，ユーザーは音楽ライブラリからパソコンと携帯電話の両方に音楽をダウンロードできるようになる。課金方法は，ユーザーが1曲ずつ購入するアラカルト方式と，定額料金を支払うサブスクリプション方式を採用する。
また同サービスは，既存の携帯電話のほか，高速ネットワーク向けの次世代携帯電話に対応する。さらに，デジタル著作権管理（DRM）技術を採用した主要メーカーの携帯電話もサポートする。
Ericsson社によると，今後1年以内に欧州でサービスを開始する予定。欧州，アジア，中南米，北米の一部で順次提供する。
Ericsson社社長兼CEOのCarl-Henric Svanberg氏は，「モバイル事業者は，世界大手のNapster社が有する膨大な音楽ライブラリをユーザーに提供できるようになり，収益増はもちろん，ブランド・イメージを向上できる」と説明する。
パソコン向け音楽配信サービスのモバイル対応に関しては，米Motorolaと米Apple Computerが昨年7月に提携を発表している。Motorola社の次世代携帯電話機で，Apple社の「iTunes Music Store」の楽曲を再生できるようにする。また，米メディア（InfoWorld）によると，フィンランドのNokiaが今年2月，米Microsoftと米Loudeyeと提携して同様のサービスを発表。オーストラリアのOptus Administrationは昨年9月より，米MTV Networksの協力を得て，パソコン経由で携帯電話に音楽をダウンロードするサービスを展開しているという。
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