スウェーデンのEricssonは,旅客機内においてGSM携帯電話機の利用を可能する無線基地局「RBS 2708」を開発した。同社が現地時間6月13日に発表した。「航空無線,地上無線ネットワークのどちらにも干渉しない」,と同社は説明している。

 GSM方式のRBS 2708は,同社の無線基地局「RBS 2000」シリーズの一環として提供。同社によれば,通信事業者は,他のRBS 2000シリーズの基地局と同じように管理することができる。EMSD(Electromagnetic Screening Device)を装備し,航空電子工学標準ARINC 600タイプのきょう体を採用。1基で最大60回線の同時通話が可能になるという。

 同システムは,2005年内に出荷が予定されている。

 航空機内における携帯電話使用の解禁を検討している米連邦通信委員会(FCC)に対し,米携帯電話業界団体のセルラー通信工業会(CTIA)は,規制緩和に対する懸念を明らかにしている。CTIAは,5月に意見書をFCCに提出している。

 CTIAは,地上の無線サービスへの干渉を引き起こさないことが実証できるまで,機内の携帯電話使用を禁止する規制を緩和もしくは撤廃するべきではないと主張している。

◎関連記事
米セルラー通信工業会がFCCに意見書,航空機内の携帯電話使用解禁に懸念
スウェーデンEricsson,モバイル課金技術のスペインNetSpiraを買収
米セルラー通信工業会がFCCに意見書,航空機内の携帯電話使用解禁に懸念
米Connexion,機内向け無線ネット接続サービスの提供でシンガポールStarHubと提携

発表資料へ