米Microsoftは5月10日,サーバー・ベースのビジネス・パフォーマンス管理アプリケーション「Maestro」(開発コード名)の非公開ベータ版を発表した。「Office System」と連携して,企業がスコアカードや主要業績指標(KPI:Key Performance Indicators)を構築/管理し,詳細な分析を行えるように支援する。「社員はビジネス上の課題をより明確に理解し,目標達成のため方策を迅速かつ効率的に立てることができる」(同社)

 Maestroによって,昨年夏リリースした「Business Scorecard Accelerator」に搭載のビジネス・インテリジェンス(BI)技術を大幅に強化したという。同社は,「Office Systemとの統合が重要なスコアカード・プロジェクトに最適」としている。

 Maestroでは,企業戦略に照準を合わせた業務執行,KPIを利用したビジネス・データの把握,ビジネス情報を有効活用したコラボレーションなどを支援する。また,「Office 2003 Editions」や「Office SharePoint Portal Server 2003」などと連携して,社員が容易にスコアカードの構築と管理を行えるようにする。

 同アプリケーションは拡張性の高いプラットフォームを備えているため,独立系ソフトウエア・ベンダーやシステム・インテグレータは用途に合わせてカスタマイズできるという。

 Microsoft社Office Business Applications部門担当副社長のLewis Levin氏は,「当社のBI戦略で重要な役割を果たすMaestroは,Office Systemの重要データをすくい上げ,日々の業務に直結させることができるアプリケーション」と説明する。

 なお,Maestroの公開ベータ版は今夏のリリースを予定している。

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