近距離無線通信規格「ZigBee」の普及を促進する業界団体「ZigBee Alliance」は,同規格に準拠した4つのプラットフォームを米国時間4月11日に発表した。今回認定を受けたのは,ノルウェーのChipcon,米CompXs,米Ember,米Freescale Semiconductorのプラットフォーム。同アライアンスは,認定テスト・プロセスが完成したことも同日明らかにしている。

 ZigBee Allianceは,公認テスト・ハウスである米National Technical Systems,独TUV Rheinlandのテスティング・サービスと米Daintree Networksの分析ツールによって,これら製品の相互運用性のテストを実施した。ZigBee準拠プラットフォームは,世界標準規格の「IEEE 802.15.4」を利用しており,エンド製品はチップまたはモジュールとして使われる。

 前年12月に同規格の最終仕様を承認して以降,同アライアンスは,ZigBeeプラットフォームの正式な認定テスト・プログラムの作成に取り組んでいた。

 同アライアンスのテストでは,異なるベンダー製のZigBee準拠プラットフォームが単一の包括的なZigBeeネットワークを形成し,ネットワーク上のすべてのアプリケーションでデータのやり取りができるようにすることを確認する。これらプラットフォームを導入したエンド・ユーザー向け製品の認定テストが数カ月以内に開始されると予測している。

 現在同アライアンスは,ZigBee規格に準拠するプラットフォームをベースとする温度自動調節器,煙探知器,調光機器といったエンド製品のテストを行なう認定/ロゴ・プログラムの作成に取り組んでいる。

 ZigBee Allianceでは,加盟企業に最初の1年間にいずれかのテスト・ハウスで自社製品をテストさせ,その後にアライアンスが後援する相互運用性テスティング・イベントに参加して他の製品との相互運用性を確認することを義務付ける予定。製品が両方で成功を収めるとテスト・ハウスがZigBee認定を発行する。企業は同認定書をアライアンスに提出してロゴの発行とライセンスを受けられるようになるという。

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