米Intelでオープンソース関連の法律/戦略問題を担当する弁護士のMcCoy Smith氏が,Intel社のオープンソース・ライセンス「Intel Open Source License」(別名は「BSD License with Export Notice」)をオープンソース・ライセンス承認組織Open Source Initiative(OSI)の認定ライセンスから外すよう提案した。同氏が米国時間3月29日に,ライセンスについて議論するメーリング・リスト「OSI license-discuss」への投稿で明らかにしたもの。

 同氏によると,「オープンソース・コミュニティSourceForge.netにはIntel Open Source Licenseを採用したプロジェクトが約25件あるが,そのほとんどは輸出条項を除いた通常のBSDライセンスが適用できるだろう」と述べる。「Intel Open Source LicenseをOSIの認定ライセンスから除外しても,大きな問題にはならない」(同氏)

 同氏は「OSI非認定ライセンスとなっても,採用済みプロジェクトには影響を与えない」としている。

 米メディアの報道(internetnews.com)によると,現在OSIの認定ライセンスはGNU General Public License(GPL)やMozilla Public License(MPL),Apache Software License(APL)など60種類近くにのぼり,多過ぎるとの指摘があるという。

 また技術系ニュース・サイトNewsForge.comの記事によると,米Hewlett-Packard(HP)副社長のMartin Fink氏がSmith氏に賛同する投稿を行ったほか,ほかのメーリング・リスト参加者も同様の意見を寄せたという。

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[Smith氏の投稿]