米Sun Microsystemsは,コラボレーション支援スイート「Sun Java Communications Suite」のコンポーネントであるインスタント・メッセージング(IM)/プレゼンス・ツール「Sun Java System Instant Messaging」の最新版を米国時間3月30日に発表した。

 新版では,IETFがインターネット標準として承認したXMLベースのIM/プレゼンス向け技術「eXtensible Messaging and Presence Protocol(XMPP)」に対応している。また,新しいプライバシ・コントロールを加えるとともに,パートナとの提携を通じて機能が拡充された。

 「インスタント・メッセ-ジングとプレゼンスの認識ツールは,スタンドアロンのアプリケーションとしてだけでなく,幅広いリアルタイム・アプリケーションの基盤として強力なコミュニケーション/コラボレーション・ツールとなる。新版は,XMPPへの対応を通じて,ビジネス・プロセスの促進,投資回収率を向上させるリアルタイム・アプリケーションの構築,または拡張を支援する」(同社コラボレーション製品マーケティング・マネージャのMayank Choudhary氏)

 同社によれば,XMPPはインスタント・メッセ-ジングとリアルタイムのプレゼンス・アプリケーションの相互運用を円滑にするとともに,サードパーティ製品の統合を促進する。また,通信コストを低下させ,オープンソースのコンポーネントとサードパーティのソフトウエアを通じて機能拡張を支援するという。

 新版では,ビデオ・コミュニケーションとコラボレーション・ツールを手がける米Clique Communicationsとの提携を通じ,同社の「Clique Video Messenger」との統合が可能になった。同製品は,コンポーネント・ベースのモジューラ型ソリューションであり,通信インフラにビデオ会議機能を加えられるようになった。

 その他にも,新版ではプライバシと法規制の順守の問題に対応するための機能を拡張している。米ArcMentor製品との統合により,セキュアにインスタント・メッセージと転送ファイルの保存,監視,検索,分析が可能になっている。

 最新版Sun Java System Instant Messagingの詳細は,同社WWWサイトに記載されている。

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