米MCIの買収で米Verizon Communicationsと米Qwest Communicationsが対抗していたが，MCI社役員会はVerizon社の修正提案を選んだ。Verizon社とMCI社が米国時間3月29日に明らかにしたもの。買収総額は約76億ドルにのぼる。
両社は2月14日に，Verizon社が取引総額約67億ドルでMCI社を買収することで合意に達したことを発表したが，Verizon社とともに買収の名乗りを挙げていたQwest社がおよそ80億ドルの修正案を2月24日に提示。MCI社はVerizon社の承諾を得て，3月17日を期限とするQwest社との交渉を行い，その際，Qwest社は再度買収額を引き上げ，84億5000万ドルの提案を出した（関連記事）。MCI社は再びVerizon社の承諾を得て，Qwest社との交渉を3月28日まで継続していた。
MCI社が受け入れたVerizon社の最終提示額は，MCI社普通株1株あたり23.10ドル。MCI社の株主は，普通株1株につき現金8.35ドルとベライゾン社0.4062株（14.75ドルに相当）を受け取る。1株あたり0.40ドルの配当を加えると，合計23.50ドルとなる。配当金を含む現金8.75ドルのうち，最大5.60ドルが買収承認時に支払われる予定。
Verizon社会長兼CEOのIvan Seidenberg氏は，「Verizon社とMCI社が合併することで，ずば抜けて競争力のある企業が生まれ，あらゆるミッションクリティカルな音声およびデータ製品を企業や政府機関に提供する」と述べた。
Verizon社の最終提案は，依然としてQwest社の提示額を下回っているが，MCI社役員会会長のNicholas deB. Katzenbach氏は，「Verizon社の競争力や安定した財務体質から，この提案が当社の株主，顧客，従業員にとって魅力的であると考える」と説明した。
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[発表資料（MCI社のプレス・リリース）]
[発表資料（Verizon社のプレス・リリース）]
